国際法勉強会
Jason Rudall
書籍情報, 環境, 国家責任
2024年5月10日
本書は、現代において最も重大な問題のひとつである、国際法上の環境破壊に対する責任について丹念に分析したものである。本書では責任を包括的にとらえ、国家および非国家主体が環境に及ぼす損害への法的責任、ライアビリティ、およびアカウンタビリティを論じている。
環境損害に対する責任は、国際法の第1次規則および第2次規則を、また国、国際機関、企業および個人が負うべき法的責任・ライアビリティ・アカウンタビリティを、さらには現行の規制と新たな規制の枠組みをも横断する。本書は、環境損害の結果について、一般的な法理論に加えて、共同責任、衡平の考慮、完全な賠償、責任体制の下での対応措置、企業の責任、エコサイド、気候変動に対する責任など、最先端の問題についても評価する。これにより、環境損害がもたらす新たな課題に対処するための法整備がなされているかどうかを評価し、地球にとって最も重大な脅威のいくつかに効果的に取り組むためには新たな法的手段が必要であると主張している。
本書は、国際公法、国際環境法、人権、国際刑事法、国際経済法の分野で、環境損害に対する責任、ライアビリティ、アカウンタビリティに関する研究を行う研究者のみならず、学部生や大学院生にとっても不可欠なものである。国際法の実務家、裁判官、仲裁人、政策立案者、シンクタンクやNGOで働く人々も同様に、この価値ある著作から恩恵を受けることだろう。
https://www.e-elgar.com/shop/gbp/responsibility-for-environmental-damage-9781803920702.html
【目次】
環境損害に対する責任への序文
1 環境法の第1次規則と損害に対する責任
2 国家責任
3 国と市民のライアビリティ
4 国際機関の責任およびライアビリティ
5 不遵守手続
6 企業の責任
7 国際刑事責任
8 気候変動に対する責任
環境損害に対する責任に関する結論