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国際法における武力紛争の当事国の地位(Party Status to Armed Conflict in International Law)

Alexander Wentker

書籍情報, 人道法

2024年7月11日

何が武力紛争を構成するのかという問題は,国際法上の論争において大きく取り上げられてきた。しかし国際法専門家らは,誰が紛争に従事しているのかという不可解な問題にはあまり注意を払わず,武力紛争が存在するかどうかにのみ焦点をあててきた。


こうした背景から本書は,国,国際組織,武装集団が武力紛争の当事者であることが,なぜ重要問題であるのか,そしてこのことをいかにして立証するのか,を探究している。本書の第1部では,武力紛争の国際法上の規制のあらゆるレベルで,当事者の地位が中心的な役割を担っており,武力紛争の当事者は国際法の重要な名宛人であると同時に,個人や第三者を規制するために主に参照されるものであることを示している。ますます広がりつつある協力の実行に応答して,本書の第2部では,一方の側に複数の当事者(あるいは「co-parties」)が要る紛争の当事者を特定するための分析枠組みを提唱している。


本書は,武力紛争がいかに法的に規制されているのかを理解しようとする学者,学生,および実務家にとって必読である。本書は,無聊紛争における責任の分担の在り方について読者に優れた説明を与え,国際法が現代の紛争の現実に以下に対応するのが最も良いのかについての,より深い洞察を可能にするものである。

【目次】

Introduction
Part I: The Legal Position of Parties to Armed Conflicts in International Law
1:Parties and the Regulation of Armed Conflict Through Collective Entities
2:Parties and Third Parties in Armed Conflict
Part II: The Identification of Parties to Armed Conflicts
3:Disentangling the Identification of Parties and the Concepts of Armed Conflict in Multi-Party Conflicts
4:Criteria for Establishing Co-Party Status
5:Operationalising Party Status: Cooperation and the Implications of Identifying Co-Parties
Conclusion


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