国家と海洋の国際法 ― 柳井俊二先生米寿記念（上巻）

【目次】

1 国際法の履行確保方法〔岩沢雄司〕
2 国際法における欠缺論の諸相―外交軸との接点と交錯〔吉田　脩〕
3 事務管理の国家間関係における適用可能性〔中谷和弘〕
4 「チャゴス諸島海洋保護区事件」仲裁判決における禁反言の適用〔櫻井大三〕
5 リヴァイアサンの意義と挫折―カール・シュミットのホッブズ論〔西　平等〕
6 戦間期国際法学における連帯学派―レオン・ブルジョワとジョルジュ・セルの国際法思想〔西海真樹〕
7 国際法における「文明の基準」の回帰〔松井芳郎〕
8 立法管轄権を規律する法規範―「自由（liberté）」に基底する「基本的立場」の対立に着目して〔森田章夫〕
9 新たな軌道上の活動に対する管轄権問題の軽減可能性―宇宙からの「打上げ」を題材として〔青木節子〕
10 国家承認制度と多数国間条約〔目賀田周一郎〕
11 国家実行から見る政府承認の再考察〔大平真嗣〕
12 不承認主義に基づく認定の法的効果に関する一考察―不承認義務と国際法上の協力義務の関係を踏まえて〔雨野　統〕
13 留保禁止条約に付された留保相当解釈宣言の法的効果―「条約の留保に関する実行ガイド」を手がかりに〔浅田正彦〕
14 国際法委員会の作業に関する批判的考察―強行規範に関する結論草案を中心に〔村瀬信也〕
15 岐路に立つ国家責任条文―総会第6委員会における最終形態をめぐる攻防〔薬師寺公夫〕
16 国際組織に関するILCの起草作業に関する一考察―「国際組織が当事者である紛争の解決」に関する作業を素材として〔植木俊哉〕
17 国際行政連合・再考―「協力の国際法」の起点として〔山田哲也〕
18 政治犯不引渡原則の再評価―欧州逮捕状に基づくカタルーニャ分離独立派の身柄請求を手掛かりとして〔洪　恵子〕
19 文化多様性条約における規範の多重性の意義―条約採択から20年を迎えるにあたって〔小寺智史〕
20 ヨーロッパにおける裁判官の独立―裁判官対話によるヨーロッパ基準の生成〔須網隆夫〕
21 国連人権条約機関における国家報告制度の運用実務―自由権規約委員会を例に〔寺谷広司〕
22 中国人権外交の転換―人権分野における「相互に有益な協力」概念をめぐって〔坂元茂樹〕
23 「ビジネスと人権」と労働―人権法の中での労働権の主流化〔吾郷眞一〕
24 欧州人権条約第3条の違法性審査における人間の尊厳概念の役割―欧州人権裁判所2015年9月28日大法廷判決Bouyid対ベルギー〔小坂田裕子〕
25 庇護の外部化と国際人権・難民法〔北村泰三〕
26 自由権規約委員会の同性婚勧告に関する一考察〔谷口洋幸〕
27 国際法学の実務と理論における学際性―国際裁判を素材に〔竹内雅俊〕
28 同一紛争処理制度下で争点が共通する複数事案が同時並行して進行する場合の法的課題〔小林友彦〕
29 国際司法裁判所における貨幣用金原則の再構成〔山形英郎〕
30 投資条約における択一規定（fork in the road provision）と条約仲裁廷の管轄権〔森川俊孝〕
31 国際裁判におけるオンライン審理手続〔中島　啓〕
32 国連平和協力法案―安全保障法制の原点〔堀之内秀久〕
33 集団的自衛権のジレンマ―NATOとウクライナ戦争〔三上正裕〕
34 日本の新安全保障法制の抑制性による国際法抵触という逆説的局面―集団的自衛権の行使形態論に触れつつ〔真山　全〕
35 パレスチナに関するICJ勧告的意見手続きにおける日本の陳述（報告）〔御巫智洋〕