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国際法勉強会
国際連合とパレスチナ問題――法による統治と国際法的従属構造(The United Nations and the Question of Palestine: Rule by Law and the Structure of International Legal Subalternity)
Ardi Imseis
従来の通説とは異なり、国際法の要請と国際連合(UN)のパレスチナ問題に対する対応の間には、絶えず揺れ動きながらも継続的な乖離が存在してきた。本書は、国連の最も長期化した課題であるパレスチナ問題の管理について検討し、国連の立場と国際法との間の緊張関係を批判的に評価する。
国連が国際法を尊重しなかった形態とは何か、その結果はどのようなものか。著者は、国連が「国際法の支配(rule of law)」を遵守しているという通説を批判的に検証し、むしろ「法による統治(rule by law)」が行われていると論じる。本書は、国連の行動を通じて、パレスチナとその住民が「国際法的従属状態(international legal subalternity)」に置かれてきたことを示す。
この状態とは、国際法を通じた正義の実現が、国際社会によって政治的正統性の衣をまとわされながら絶えず約束されつつも、その実現が際限なく先送りされ続ける構造を指す。
【目次】
序論
戦間期(インターウォー・ピリオド)
1947年――国連によるパレスチナ分割案
1948年以降――国連とパレスチナ難民
1967年以降――国連と占領下のパレスチナ領土
2011年以降――国連におけるパレスチナの加盟問題
結論
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