国際法勉強会
強制失踪――世界的現象に対する普遍的対応(Enforced Disappearances: On Universal Responses to a Worldwide Phenomenon)
Grażyna Baranowska, Milica Kolaković-Bojović (eds.)Baranowska202505
本書は、失踪者および強制失踪に関する主要な課題に対し、国連の人権制度(条約機関および特別手続)がどのように対応しているかを検討する。具体的には、賠償、家族の権利、非国家主体の関与、移民の文脈といった問題を扱う。
また、ラテンアメリカ、アフリカ、メキシコ、西バルカン、アジア太平洋地域の事例研究を通じて、各国内および地域における強制失踪の現状や課題を明らかにする。本書は、強制失踪問題に取り組む世界各国の専門家による寄稿を集めたものである。
本書は、Cambridge Core でオープンアクセスとしても提供されている。
1 不確実性への対応――強制失踪に対する普遍的な取り組み
Grażyna Baranowska and Milica Kolaković-Bojović
2 武力紛争下の強制失踪――強制失踪からのすべての者の保護に関する国際条約の視点から
Ivan Jovanović
3 失踪者の捜索に関する指導原則――その起源と影響
Maria Clara Galvis Patiño and Rainer Huhle
4 新技術と強制失踪――強制的または非自発的失踪に関する作業部会による新たな世界の探求
Gabriella Citroni
5 強制失踪委員会の実務における社会権の運命と所在
Ariel Dulitzky
6 ラテンアメリカにおける強制失踪撲滅へのNGOの貢献
Horacio Ravenna
7 メキシコにおける現代の失踪――国際的な強制失踪の枠組みに対する概念的挑戦
Lene Guercke
8 アフリカにおける移民の失踪
Eva Nudd and Barbara Lochbihler
9 西バルカンにおける強制失踪と賠償の権利
Milica Kolaković-Bojović and Jasminka Džumhur
10 ICPPED(強制失踪条約)批准を促進する戦略――アジア太平洋地域における批准の意義と条約締結の継続的行為としての側面
Koji Teraya