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投資条約における株主請求の受理可能性(Admissibility of Shareholder Claims under Investment Treaties)

Gabriel Bottini

本書は、国際法における国家裁判所と国際裁判所の間での請求の重複という拡大する問題を取り上げる。その貢献として、投資仲裁の二つの基盤を再検討する。すなわち、(1) 株主が会社の資産に生じた損害について請求を行う権利(株主の当事者適格)、(2) 契約請求と条約請求の区別である。

これらは共通して「独立性」の概念を基礎としているが、その正当性には疑問がある。具体的には、株主の条約上の権利と、現地法人が国内法上有する権利の独立性、条約請求と国内法請求の独立性について、投資仲裁廷は、間接請求における株主の当事者適格や、条約請求の独立性を無批判に支持してきた。しかし、このアプローチは、契約請求と条約請求の間の実質的な重複を見落としている。

本書は、受理可能性(admissibility) の観点から具体的な基準を提案する。これは、単なる管轄権(jurisdiction)に基づくアプローチとは異なり、多重回収のリスクや第三者への不利益といった広範な法的要因を考慮することを可能にする。

【目次】

1 序論

2 国際投資法における許容性

3 混合請求委員会と中心概念の起源

4 許容性と株主の当事者適格

5 株主の条約請求における損害賠償

6 契約請求と条約請求の区別

7 適用法

8 結論

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