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国際司法裁判所の法と実務における個人(The Individual in the Law and Practice of the International Court of Justice)

Yusra Suedi

世界法廷が国家間紛争の解決を独占的に担うことは,同裁判所のアイデンティティの礎の一つとなっている。本書はこの前提に対する鋭い批判を展開し,多国間人権条約の違反を中心とした紛争に限らず,多様な紛争において個人が果たす重要性を明らかにする。

個人の役割を強化する必要性を主張しながら,本書は手続上の実務に秘められた未開拓の可能性を浮き彫りにする。また,伝統的に国家中心主義的な領土や海洋紛争などにおいて,個人の重要性を否定する裁判所の法的推論を慎重に分析している。

社会的理想主義の視点から,裁判所のアプローチや国家当事者の選択に関する法的・政治的基盤を批判的に検討・評価することで,本書は国家間紛争における主要な利害関係者としての個人の役割と,法および実務においてそれがどの程度反映されているかとの間に存在する不均衡に光を当てる先駆的研究である。


https://www.cambridge.org/core/books/individual-in-the-law-and-practice-of-the-international-court-of-justice/8C4202BF7E6BB263FA0144919545BB9C

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